実績を考えれば、青学大の若林宏樹(4年)に分があると思えた。
10月14日の出雲駅伝。5区(6.4キロ)の若林は2位でたすきを受けた。
1年時の箱根駅伝5区で区間3位。3年時も同じ区間で2位だった若林の駅伝経験は十分。一方、5秒早くたすきを受けた駒大の島子公佑(2年)は、学生3大駅伝初出場だった。
若林はすぐさま島子に追いつき、先頭に出た。少しだけ、いつもよりペースを早めた。
競り合う駒大には篠原倖太朗(4年)、後ろから迫る国学院大には平林清澄(4年)。最終6区には、いずれも学生トップランナーが待ち構える。
青学大が勝つには、自分ができる限り差を広げる必要があった。
そのプランが4キロ過ぎ、崩れた。
「自分のリズムがわからなく…